好酸球性鼻副鼻腔炎に対する生物学的製剤に関する発表(第125回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)

2024.05.25

2024年5月15日から大阪で第125回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会・学術講演会が行われました。当院の第4土曜日に外来を担当していただいている洲崎勲夫先生が現地で発表をされました。好酸球性鼻副鼻腔炎では、およそ半分の方が喘息を合併します。呼吸する際の空気の通り道である鼻(上気道)と気管支(下気道)は組織がとても似ているため、同様な病態になることがあり、One way one diseaseと呼ばれています。重症の喘息では、2009年より特定の分子をブロックする生物学的製剤による治療が開始され、ゾレア、ヌーカラ、ファセンラ、デュピクセント、テゼスパイヤと病態に応じて使用されています。喘息に対して生物学的製剤を使用した際の好酸球性鼻副鼻腔炎の反応の仕方はまだ未解明なところがあります。

今回、洲崎先生は喘息と好酸球性鼻副鼻腔炎が合併している症例で、生物学的製剤を使用し、上気道と下気道の治療経過、反応性の違いについてご発表されました。当院では、水曜日午後と土曜日午前中に呼吸器内科が勤務しているので、上気道と下気道を同時に治療を行うことが可能です。

展示会では、当院でも採用されているメドトロニック社のナビゲーションシステムの展示があり、ナビゲーションシステムの精度の高さやデータの登録方法の簡便さを体感されたとのことでした。

慢性副鼻腔炎や好酸球性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻副鼻腔手術では、炎症の強い副鼻腔の手術を行います。CTと連動するこのナビゲーションシステムを使用することによって、手術中にリアルタイムに鼻の中のどの部分を操作しているか確認することのできる器械です。ナビゲーションは、当院の安全な手術を行うには欠かせない器械です。

診療予約はこちら
instagram x
24時間
WEB予約
お電話はこちら