「嗅覚障害を引き起こす好酸球性鼻副鼻腔炎、感冒、アレルギー性鼻炎の診断と治療」
2024.07.28昨日7月27日に「嗅覚障害を引き起こす好酸球性鼻副鼻腔炎、感冒、アレルギー性鼻炎の診断と治療」について、豊島区耳鼻咽喉科学医会&城北ブロック会で特別講演をする機会をいただきました。座長の大藏耳鼻咽喉科の大藏眞一先生、講演を聴いてくださった先生方に感謝申し上げます。
嗅覚障害は自覚していない方も多く、問診での有病率は5%程度ですが、実際には20%程度いることが報告されています。当院にはすでに150名以上の嗅覚障害の方が受診し、精査・治療を行なっています。原因疾患とし多いのは好酸球性鼻副鼻腔炎、感冒、アレルギー性鼻炎になります。
これまで、好酸球性副鼻腔炎と呼ばれていましたが、副鼻腔だけでなく鼻腔にも炎症があることから、好酸球性鼻副鼻腔炎と名称が変更になりました。
感冒、いわゆる風邪ですが、ウィルス感染による嗅覚障害です。新型コロナ感染症でウィルス感染による嗅覚障害は有名になりましたが、旧型のコロナやインフルエンザなどでも嗅覚障害を引き越します。
アレルギー性鼻炎は、鼻づまりがつよいと空気がにおいを感じる神経(嗅神経)の分布する鼻の粘膜にまで到達することができずに嗅覚障害になります。
それぞれの疾患のメカニズム、薬物療法、手術療法について説明させていただきました。
講演会終了後も先生方と手術や治療方針についてディスカッションし非常に有意義な講演会となりました。